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ただ、LBO(相手先企業の資産やキャッシュフローを担保にした買収)という手法で借入金を活用しており、ファンドからの出資額はこの約70億円という金額よりもっと少ないはず。
標準的なLBOの仕組みから推測するとファンドの出資額は20億円程度だったとみられ、この売却に伴って投資資金は4倍程度になって返ってきたことになる。 不動産事業と石油関連事業を柱とする O 興産はもともとは S 金属工業の連結子会社で、F 証券取引所に上場していた。
SK が事業の選択と集中を進めるなかで切り離すことにしたため、A が03年3月買収。 同年7月には上場廃止となった経緯がある。
A は傘下に収めた O 興産を経営支援し、部門別の独立採算制や成果に応じて評価する人事制度などを徹底し、テナント管理を総合的に請け負うプロパティマネジメント(PM)業務強化なども進めた。 この成果から、 O 興産の05年3月期の連結経常利益は約17億円と03年3月期と比べて約2倍に拡大するまでに収益力を高めた。

ファンドの役割は、投資回収すればおしまいというわけではない。 売却後もその企業の成長が見込め、社員たちが納得できるおぜん立てまでするのが理想型だ。
O 興産の場合、不動産事業は APと相乗効果が見込めそう。 一方、石油関連製品販売や給油所運営などの石油事業については、AP 傘下というだけでは成長シナリオを描きにくい。
そこで I エネクスなど I グループの支援を受け、車検、車両整備など周辺業務を強化する方針。 O 興産は AP と I グループのバックアップを受けて、早期の株式再上場を目前である。
ファンドの力量を測るうえでのわかりやすいポイントは、入り口(買収)と出口(投資回収)の2つだ。 目利きの力を発揮して企業を買収することと、その企業を育成してうまく売却することが両輪の位置付けになる。
しかしファンドの乱立によりファンド間の競合が増え、買収価格が高騰する懸念が強まっている。 特に支援企業を入札で決める場合、高くなる傾向が強まっている。
しかし、投資ファンドの草分けである A は、早くから独自ルートで投資先を発掘する努力を続けてきた。 「独自に探した案件の場合、買収価格も程よい水準で決まることが多い」と意に介しない。
2005年3月、 A に大きなニュースが飛び込んできた。 産業再生機構のもとで再建を進めることとなった D に対して、 M とタッグを組んだ A がスポンサーに選ばれたのだ。

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